
贈呈式レポート
文責:阪本順治 写真:韓 虎東
日本映画監督協会の二大イベントの一つ(もう一つは忘年会!)である新人賞の贈呈式が去る5月15日、東京・五反田のIMAGICA第2試写室にて、行われました。IMAGICAとは、現像所です。
2007年度の受賞者は、『ジャーマン+雨』の横浜聡子監督です。
以下、その模様をレポートします。私なりに......
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さて、無事、上映が終わり、休憩も挟まず贈呈式です。毎年、新人賞のレポートで語られるように、決して『授賞式』ではなく『贈呈式』です。賞をあげるのではなく、賞をもらっていただく、という意味です。
まず、崔洋一理事長の挨拶から、始まりました。「いわゆる物語を追うというようなことでこの映画と対面するのは、ほとんど意味がない、と思いました。ひさびさに揺さぶられるものがありました」という感想。続いて、緒方明選考委員長の選考経過、と私感。選考に携わった、斉藤信幸監督、内藤忠司監督、本田昌広監督、山田あかね監督から各々の選考理由が述べられました(高橋伴明監督は仕事のため欠席されたが、協会に託したコメントを緒方監督が代読)。一同、横浜監督の次回作への期待と興味を強調されました。そして、横浜監督への記念トロフィー、及び副賞の贈呈が行われました。
贈呈の瞬間
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スピーチする横浜氏
横浜監督「この作品を選んでくださった決断と、この作品に可能性を感じていただいたことが嬉しくて、感極まっています。おこがましいですが、これからも、皆様のライバルならずとも、少しでも気にかけていただけるような作品を作って行きたいと思います」
贈呈式には、主演の野嵜好美さんが花束を持って駆けつけ、会場から大きな拍手で迎えられました。贈呈式後は、IMAGICA地下のルミエールにて、受賞パーティです。パーティには、配給のリトルモア代表、孫家邦さんを初め、横浜監督を支えたプロデューサー、現場のスタッフが一堂に会し、固かった横浜監督の表情もやっと和らいだ様子。改めてのコメントで「楽しくも険しい道で、覚悟が常に問われたけれど、今日だけは楽しみたい」と、スタッフを一人ずつ紹介されました。そして、映画の中のイメージからはとても想像できないほど、じっと寡黙に立っていた野嵜さんが、マイクを手に、
野嵜「(横浜氏に)おめでとう、しかありません。(現場は)毎日が、刺激的で......よかったです」
「おめでとう」と「よかったです」......言葉は少ないけれど、野嵜さんの・間・がとてもよくて、気持ちが素直に表れていました。それで、私、そっと野嵜さんに聞いてみました。「監督は、どんな言葉で演出していましたか」と。すると、野嵜さん「いや、監督が、実際やって見せてくれたから」と、答え。ちょっと驚きました。『えっ、あれも、これも?!』(詳しくは、同ホームページ『横浜聡子監督と語る』を読んでみて下さい)。
パーティ会場では、ロビーで待機する横浜監督とはまた違った印象を受けました。誰かの付き添いで来て、云々の失礼な言い方は全面撤回で、堂々とした佇まいで、終始にこやかに、参加者たちと積極的に交流をされていました。次々に声をかけられ、一つ一つ答えていくその姿には、作品の意志を伝える作り手としての義務と喜びが見て取れました。
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パーティでの横浜氏
野嵜氏、挨拶
成田裕介監督の一本締めで、パーティは、盛況のうちに、無事閉会しました。監督協会員にとって、この贈呈式の一日は、初々しい新人監督のちょっと照れくさそうな笑顔と、その新しい才能に出会える大切な日。そして、自分たちの新人時代を振り返り、思い出に耽る日。
横浜監督は、このあともスタッフと祝杯をあげに、またどこかへ繰り出したでしょう。「今日だけは楽しみたい」の言葉通りに......もしかしたら、次回作の話で盛り上がったかもしれません。
きっとまた、次回作でも、強烈な個性の主人公に、出会えるはずです。困ったやつだが、許したくなる主人公に!
以上、レポートでした。
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★ 横浜聡子監督 イベント情報(東京)★
日本映画監督協会新人賞受賞記念企画inユーロスペース
7月19日(土)~8月1日(金)
連日21時よりレイトショー
場所:ユーロスペース
企画・主催:ユーロスペース+リトルモア
後援:日本映画監督協会
受賞を記念して、過去(90年代以降)の新人賞受賞対象作品を特集上映
7/19 『この窓は君のもの』 7/20『ポルノスター』
7/21 『どこまでも行こう』 7/22 休映 7/23 『犬猫』
7/24 『ある朝スウプは』 7/25 『かぞくのひけつ』
7/26~8/1 『ジャーマン+雨』
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