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2009年度 日本映画監督協会新人賞特集

2010年09月29日

2009年度 日本映画監督協会新人賞特集

 

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「SRサイタマノラッパー」より (C)ノライヌフィルム/ロサ映画社

 

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<崔理事長からトロフィーを受け取る入江監督>

 

sr06a.jpg【入江悠監督プロフィール】
神奈川県出身。
横浜生まれ、埼玉育ち。埼玉県立熊谷高等学校、日本大学芸術学部映画学科監督コース卒。2002年、「OBSESSION」他4本監督。2006年、「JAPONICA  VIRUS ジャポニカ・ウィルス」で長編デビュー。2007年、「水着スパイ SPY GIRLS」「くりいむレモン 魔人形【マ・ドール】」。2008年、「SRサイタマノラッパー」(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門でグランプリ獲得)。2010年、「SRサイタマノラッパー2~女子ラッパー☆傷だらけのライム~」。

 

 

入江悠監督インタビュー記事はこちら

各選評

新人賞選考報告 犬童 一心

「SRサイタマノラッパー」公式サイト(他サイトに飛びます)

 

 日本映画監督協会新人監督賞ってなんだ??

来年創立75年を迎える日本映画監督協会が1960年より開始した新人監督賞です。
尚第一回受賞者は大島渚、該当作品は『青春残酷物語』でありました。
そして本年度は実に半世紀、第50回目の節目を迎えたのです。
この新人賞の特徴は・・・『映画監督に選ばれる日本で唯一の新人監督賞』・・・これにつきます。ではその選考過程という、協会極秘重要事項の一端を当ウェブサイト愛好者の皆さんに御披露いたします。

 

秋口の理事会において10名程の新人監督賞選考委員会が組織、承認されます。この時から選考委員会はあくまで独立性を保つ機関として当該作品選考作業に入るのです。初冬の初会合においてまず委員長が互選されます。委員長、並びに委員がそれぞれ「選考に関する心構え」などが話し合われ、その年の傾向が育まれていくのです。

監督協会員の推薦、さらに評論家の推薦による100作程の作品が候補に挙げられ、それぞれの作品が新人監督作品として評価するに相応しいか、確認作業が行われます。『監督デビューから3年以内、もしくは劇場用映画5本目まで』が本来当新人賞の選考規定なのですが、昨今の映像事情はなかなか複雑です。『自主映画界におけるキャリア作品数をどうカウントすべきか?』『ベテランの演出家が初めて劇場映画を撮る場合は?』等など問題は山ほどあるのです。委員はそれぞれの見識を持って選考基準に上げる作品を厳選します。その結果として当新人監督賞にはテレビ映画あるいは自主映画からの受賞作も決して珍しくありません。

70本ほどに絞られた作品は最低4、5人の委員が重複して鑑賞することが義務付けられ、各委員は劇場、あるいはビデオでそれぞれが20本程を担当し結果、正月は映画三昧となるのです。年が開けて選考委員会が再開されます。いよいよ15本ほどの候補作品が出揃い委員はさらに未見の作品と向かい合うこととなります。

期待、無念、希望・・・この辺りまで来ると各委員には意中の作品、さらには出会えた喜びを隠せぬ映画が生まれているのです。いよいよ決戦の夜、作品は7本、さらに3本、と厳選されます。委員会は深夜まで続き、決して安易な投票に走ることなく、徹底討論を重ね最後の一本にたどりつくのです。

 

早春、理事会に選考結果が答申され、認証という運びになります。春たけなわの五反田イマジカ試写室での上映会、そして授賞式、パーティーへと駒は進み、記念のトロフィー、そして賞金が授与されるのです。記念すべき50回目の受賞監督は入江悠、当該作品は『サイタマノラッパー』となりました。嗚呼目出度し。

本年度より日本映画監督協会新人賞は東京国際映画祭と連動し、映画祭会場において記念上映行われます。この動きは来年度以降も引続き監督協会新人監督賞はさらに発展する道程にあります。日本映画監督協会が存在する限り、同賞は不滅なのです。

 

                                              (文章 望月六郎)