
女池 充 「HELDOVER!(上映延長)」
こっちの人たちとアートとの関係はとても親密だからです。字幕映画をよく見に行くような人たちにとっては、それが日本映画だろうが他の国の映画だろうが、国籍は関係ないと思います。映画は人々の生活のとても近いところに存在しています。だから、その部分ではなにも心配には及びません、きっと。じゃあ何が問題なのかってボクにはわかりません。でも多分お金の問題なのでしょう。日本映画をこっちで公開するには安くないお金が必要らしいのです。思うに、商売として海外での公開を考えるのであれば無理でしょう。だって、フランス映画だってお客さん入ってない映画たくさんあるんだもん。でも、フランス映画は掛かります。ある人はコンプレックスがあるからだなんて言ってました。確かにそれはありそうです。性急に結果を求めても土台無理があるんです。まずは関係性を築いていく必要があるんでしょう。それにはコストが掛かります。時間が掛かります。羅生門以降、数えきれないほどの傑作が生まれた日本映画なのにね。で、それを押してもまだ海外で公開をしたいと思わなければ、いつまで経っても日本映画を海外で公開することが身近なことにはならないのでしょう。勿体ないですね。日本は固有の文化を持ってる国なのに。って、ボクは右翼ではありません。要するに、固有な文化を持ってるってだけで、ボクたちは何もしなくてもインターナショナルだと思うんです。骨太な映画がなくなったとお嘆きの諸氏、確かにボクたちは政治の話しなんてしないし、そんな映画なんて作りもしないけど、そんな日本の置かれている状況はこれから繁栄して行こうって人たちにとってはいい先例になると思うんだけどなあ。いきなり結論に飛びますけど、コンサバティブが問題なんだと思う。さして必要でもないことをわざわざやる必要はないし、無駄はあくまでも無駄、そこから生まれるとも限らないものを待つほど、みんな暇ではないですもんね。今こっちではDOLLSが公開されていて、来月は誰も知らないが公開されます。ちょっと前はアカルイミライと呪怨が公開されてました、アッと言う間に終わっちゃったけど...。日本映画を好きな人たちは世界にたくさんいそうです。そんな人たちに自分たちが作った映画を普通に見てもらいたいと思うなら、経験を積んでる人から話を聞いて、ただ行動すればいいんだと思う、点を線にする作業。お金は掛かるし、限られた都市しか無理だろうけど、お偉いさんとかおカミとか名前のある人が、ノブレスオブリッジ、果たせばいいんだと思う。![]()
女池 充(めいけ みつる)
1969.5.11.生
ピンク映画監督。本年10月まで文化庁の在外研修員としてニューヨークに滞在中。昨年完成した2本のピンク映画「花井さちこの華麗な生涯」「濃厚不倫 とられた女(bittersweet)」が3月末からポレポレ東中野(東京)にて一般公開予定。
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