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特集

日本映画監督協会 会員名鑑

エッセー

第15回 『映画監督の発想についての考察』

遠藤一平 「どこから創作意欲は来るか」

15_1.jpg映画の魅力とは何か考えてみるとやはり一言では言えない。僣越ながら思いつくものを述べさせてもらうと、自分で現実の素材をコントロールして自分の見てみたい現象を作りあげることと、
全ての芸術活動にも言えることだと思うが、自分の感性が自分ではない他人に受け入れてもらえるかどうか確認する為の触媒であると共に、自分を誇示する媒体である点にあると思う。そして退屈や虚無と対峙することの先延ばしができることではないかと思う。

僕は映画は日常では見れないものを描くべきだと頑に思っていてゴージャスでないとダメだといつも心の中で唱えている。それが自分のアイディアの根源になり脚本を書くが、現実と理想の差異はいつも大きく、アンバランスな作品が仕上がってしまうように感じている。そしてまた次回作こそアンバランスにならないように作ろうと考え、懲りずに作る、これが作品作りの根源的な創作意欲な気がしている。何かを伝える為とか物事の根本を説こうとかいう大それたものではない。
現実を知ろうとしない逃避し続ける弱さが作品作りの原動力になっている気がする。誠に大人になって分別がわかってしまうと作品が作れなくなってしまうのではないかと思っている自分が明らかにいることに今さらながら気付かされる。



 遠藤 一平(えんどう いっぺい)


1974年9月6日 東京都中野区生まれ。
小学校3年生から8ミリフィルムで短編作品を作り始め、高校時代から自主制作映画を本格的に始め、数々の学生映画祭に入選、受賞する。
19才の時単身ニューヨークへ渡り遊学。
帰国後、玉川大学芸術学科芸術表現コースで絵画と舞台制作を学ぶ。
97年東京映像芸術学院入学。
05年「トワイライトファイル 幻」06年Vシネマ「忍 エボリューション」 06年ネットムービー「HEART BEAT FREEKS」07年「約束の地に咲く花」07年「ハケンジコウ」07年「姦C THE 映画 」