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特集

日本映画監督協会 会員名鑑

創立80周年・80th Anniversary

2016年05月01日

日本映画監督協会劇場(2016年2月27~28日)に参加の平山秀幸監督からの寄稿です。 監督協会会報2016年4月号からの転載です。

日本映画監督協会イベント上映会
                          平山秀幸

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まずは映画監督協会80周年上映会のプログラムとして、拙作「しゃべれども しゃべれども」を上映していただき感謝いたします。崔会長、井坂実行委員長、司会でご苦労かけた根岸監督、中村監督、そして上映会を盛り上げてくださった日笠さん始め協会員の方々にお礼申し上げます。スケジュールの都合とはいえ、丸投げしてご迷惑をかけたことお詫びいたします。
カラカラとリールが回り、ガチャッと巻が変わる音が響く場内...、5656会館での上映会は懐かしく心が温かくなるような空気が溢れていました。昭和にUターンかと言われればそれまでですが、落語を題材にして浅草をはじめとした風景を舞台にした典型的なアナログ映画?を上映するのにあんなにふさわしい場所はなかったと思っています。お客さんの多くはフィルム上映を初めて体験した方も多く、次の日のネットではその新鮮さにびっくりしたとの書き込みが多く見られました。改めて映画には鑑賞する環境が大事なんだと教えられた気がしました。
ちなみに上映終了後、国分太一さんや現場のスタッフたちと5656会館近くの餃子一皿280円(とてつもなくうまい)のRという中華店で盛り上がり、店の老酒を飲み尽してしまいました。国分さんも大感激で、このような機会をありがとうございますとくれぐれもスタッフにお伝えくださいと伝言預かりました。
監督協会が生まれて80年...映画の街と言われる浅草での上映会でしたが、映画は確実に変わってきています。サイレントからトーキー、モノクロからカラー、フィルムからデジタルへ...デジタルの発達はこの先想像もつかない程で、頭の硬さを自覚している身としては置いてきぼりになるのを覚悟するしかないようです。アメリカでは音響システムが7.1チャンネルを通り越して9.1チャンネルまで届いているとか。映像は益々立体化して映画館だか遊園地だかわからないような娯楽としてアトラクション化していくでしょう。
来たる90周年のころにはどんな映画が見られるのでしょうか?5D作品か、はたまた敢えてモノクロスタンダード、モノラル作品か。しかし映画の多様化はあれども、自分にとっての映画作りは、まず脚本があって技術の向上を目指してという古いかもしれないけれど当たり前のことをやっていくしかないのです。
デジタルがどんなに発達しても、現場を支えるものは、ガムテープと細引きと心意気だと思っています。